ベーシックインカム再考
新年あけまして おめでとうございます。
今年も、よろしくお願いします。

最近にわかにベーシックインカム(BI)が脚光を浴びてドキドキしている。

新年にあたりBIを再考しようと思ったのは、去年12月に、テレビ朝日『池上彰の学べるニュース』でベーシックインカムが取り上げられたのもあるが、ベーシックインカム・実現を探る会の記事に中央公論2010年6月号に、原田泰氏が書いた文の一節が掲載された。
その中に『社会が人々のあらゆる試みに最低限の報酬を払うことは悪くない』という一文がある。
BI推進派の人の意見を色々読むが、やっぱりこれかな。と思ったからだ。

いまの閉塞感は、『経済が永遠に拡大し続ける』というのが幻想だったこと、そして永遠に拡大し続けると、地球のあらゆる資源が枯渇して人類はもとより様々な生物まで生きてゆけなくなることに多くの人が気づいた結果だと思う。
これまで私達が経験したことの無い、少子化・グローバル化による賃金低下・効率化の限界・金融緩和でも対処できない消費低迷。これから始まる右肩下がりの経済の中で、現政権が言う強い経済・新成長戦略などという言葉は、むなしく響くだけだ。
国や政府が手詰まりのいま、社会や人々があたらしい試みを手探りでやってみるしかない。そのためには、だれもがチャレンジ出来るよう最低限の報酬を払う必要があるんだろうと思う。

BIの話には、財源論がつきものだが、
このままの政策で、日本経済を破綻させないように、プライマリーバランスをとることが可能なんだろうか?
いまの国家財政を一般会計に絞ってざっくり見ると、
収入(税収)が年間40兆円、支出(社会保障等)100兆円
借入(国債等)60兆円、借入残高(国債等)が900兆円

一般家庭に例えると
年収400万円の家庭が、毎年600万円借金して1000万円使っている。
なおかつ借金の残高が9000万円あるということだ。
うちの家計もすごいけど、国には負ける(笑)

財源問題で思考停止するよりも、貧困解消、一次産業活性化、景気回復、少子化対策、社会保障、円高是正、雇用問題など多くのメリットが考えられるBIを議論するほうがずっと前向きだと思う。

財源については、デフレギャップがある間は、政府紙幣を発行しギャップがなくなった時点で税金に切り替える。それだけでOKなのだ。政府紙幣は、国が発行せず、地域通貨にして発行権を県または道州制あたりの範囲に委譲する。

減価させるべきかは、ちょっと迷うけど


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ベーシック・インカム | 【2011-01-05(Wed) 13:39:35】 | Trackback:(0) | Comments:(2)
ベーシック・インカムを考える④
先日、佐賀で行われたプルサーマル発電反対のイベント(5.10さがストップ! プルサーマル人文字フェスタ)に参加した。会場に集まった1500人ほどの参加者で『NO MOX』という人文字をつくり、その後佐賀県庁までデモ行進を行った。とても良い天気で、ピクニック気分で参加した人も多かったようだ。
イベントのなかでは、六ラプの鎌仲ひとみさん、田中優さん、アイリーン・スミスさんなどのトークショーもあった。プルサーマル云々の前にそもそも原子力発電は必要なのか?核廃棄物はどうするのか?そしてコストはどのくらいかかるのか?次世代に膨大な負の遺産を残しても我々は便利な生活をしないといけないのか?などなど多くの疑問が投げかけられた。
答は各人が出して、何がしかの意思表示をすべきだろう。国はMOX燃料を使用したプルサーマル発電を世界に先駆けて佐賀で行おうとしている。佐賀・福岡の県民は、モルモットになるだろうと外国の科学者が言っているそうだ。国は市民が何も言わないことは、賛成の意思表示ととらえるだろう。



ベーシック・インカムは社会主義?

BIの話をすると時々、「それって社会主義じゃないですか?」と問われる。
こちあかは社会主義者ではないが、誤解している方が多いので社会主義についてすこし。

民主主義の反対語が社会主義だと思っている人が多いが、民主主義の反対語は君主主義もしくは独裁主義だ。
ちなみに、社会主義の反対語は資本主義(自由主義)になる。整理すると
民主主義 ⇔ 君主主義・独裁主義 政治体制もしくはイデオロギー
社会主義(共産主義) ⇔ 資本主義(自由主義) 経済体制

社会主義化すると、旧東ドイツやロシアやいま話題の北朝鮮のようになって個人の自由がなくなるように思うかもしれないが、例に挙げた国々は一党独裁の社会主義である。
今の日本が経済的に社会主義化することの良し悪しは疑問だが、行き過ぎた新自由主義や経済至上主義よりも民主的な政治体制の社会主義のほうが多くの人が幸せになるかも知れない。しかし、国民が選挙で政治家を選び、がんばった人が多くの収入を得る民主的な資本主義は自由競争を活性化させて新しい物を生み出しやすいという良い面もある。

ベーシック・インカムが導入されることによって個人の資産が制限されたり、物資が配給制になったりすることは無い。
ガンガン働いて稼ぎたい人はそうすればよい。自給的で環境に付加をかけない生活を望む人はそれを選択する。
いまの社会は競争し必要とするお金を稼ぐことを強要している。耐えられない人は病気になったり、自殺したりしてしまう。それを自己責任という言葉で片付ける世の中は正常なのか?

もし、毎月あなたの銀行口座に15万円振込まれるとしたら、あなたはいまの仕事を続けますか?

ベーシック・インカムによって基本所得が保証されると個人の自由がより大きくなる。
家族や子どもを路頭に迷わせる心配がないので新しい事業を始める垣根が低くなる。
芸術的なことをやろうと思えばそれを選択することが可能だ。
いまは認められないが将来価値が出るかもしれないことを研究することもできる。
生活のために諦めていたボランティア活動にも参加する。

最低限の生活が保障されることによって新たな技術やサービスが見出され経済も活性化するだろう。

次回は、「ベーシック・インカムと社会信用論」について考える


ベーシック・インカム | 【2009-05-18(Mon) 16:44:26】 | Trackback:(0) | Comments:(8)
ベーシック・インカムを考える③
ゴールデンウィークが終わると、田んぼの準備がいそがしくなってくる。
先日(2009/04/26)は、寒い日曜日だったが、田んぼの稲の苗床作りと畦草刈りで汗を流した。
昨年は、台風も病気もなく素人が初めて米を作ったにしては、出来すぎだったと思う。
ビギナーズラックと言われないように、今年も実りの秋にむけて頑張ります。



財源をどうするのか

もし、1億2千万人に対し1人当たり年間100万円支給するとしたら予算はいくら必要なのか?
電卓で計算しようとしたら桁が足りなくなった。
答えは、120兆円です。ちなみに2008年度の国家予算は約83兆円です。(数字は、財務省HP より)

国家予算の1.5倍は、ちょっと無理か・・・というか、到底無理なのだ。
BIの支給額を半分の50万円にしても60兆円。これならどうだ、と思うのだが83兆円のうち20兆円は、国債の償還と利払いに消えるので、予算は実質63兆円しか使えないのだ。

歳出の中からベーシックインカム(以降BIと呼ぶ)にまわせそうなのは、社会保障費とその他と地方交付税の一部で20兆円くらい。残り43兆円をどう調達するか?

やはり、増税になる。
増税という話になると大方の人は、反対するだろうが良く考えて欲しい。もし、月額8万円のBIが支給されれば、4人家族だと月額32万円の支給(収入増)になる。家族が支払う税金がそれより多ければ実質増税となるが少なければ実質減税だ。おそらく大半の家庭では、減税になるのではなかろうか?

大半の家庭で減税になるのなら税収は増えないだろう。という突っ込みあるだろう。
が、当然、一部の富裕層の方には今より少し多めに税金を払ってもらうことになる。おそらく、庶民の方を向いていない今の政権政党では到底無理な話だろう。別の政党が政権をとったとしても既得権を持った富裕層を敵に回してBIを実施することには、困難が付きまとうだろう。しかし、政治は国民のために行われるものだ。霞ヶ関の住人や超優良企業を敵に回しても何かをやるべき時期ではないだろうか?

ちょっと話は横道にそれるが、日本でも小泉・竹中改革後急速に格差社会が進行し、上位25%の富裕層の所得がその他の世帯の所得とほぼ等しい。さらに個人金融資産1400兆円の半分が上位10%の富裕世帯に集中し、残りを90%の世帯が分け合っている状態だと言われている。
税制とか社会保障は住み良い社会を作るためにある。と同時に『富の再配分』という機能もある。格差社会が深刻化の原因は、『富の再配分』がうまく機能していないことがひとつの要因だろう。
いま国会で審議されている補正予算の内容でも、住宅ローン減税や相続税の免除などは大半の家庭(富裕層でない家庭)には縁が無い。しかし、国債で補正予算を組んで将来大増税で痛い目にあうのは、大半の家庭なのだ。
富裕層を優遇して、それ以外の人から税金をとる。近い将来、消費税は8~10%になるだろう。庶民としては、この不況を乗り切るために自分たちに使われたお金だと実感できれば、増税も納得できるだろう。

『富の再配分』などというと、社会主義化ではないのか? とよく言われるが、それについては次回ゆっくり考える。こちあか鈴木は、BIこそ民主的な自由競争で経済を維持する方法だと思っている。

BIを導入することによって、大半の人が結果的に減税になるとすれば財源についてはあまり心配はいらないと思う。
例えば、消費税を100%にしてもそれを上回るBIが支給されれば、問題はないわけだ(大半の家庭にとって)。

問題になるのは、税を所得税(稼いだ分に対して払う)にするか消費税(使った分に対して払う)かということ、そして税率だろう。

日本での第一人者である小沢修司さんは、所得税から、ドイツのW・ヴェルナーさんは、消費税を財源にと主張している。

それぞれ、一長一短あるのだが、現時点では消費税のほうが良いと思う。
日本では、消費税は悪役だがヨーロッパや北欧では、20~30%の国がざらにある。そんなに消費税を取られて国民から文句が出ないのか?という疑問も、その分社会保障が充実していることで納得できるのだ。当然、生活必需品と嗜好品・贅沢品の税率は変える必要があるだろう。

なぜ所得税や法人税ではダメなのか?
W・ヴェルナーさんによると、企業は所得税や法人税を商品価格に上乗せしている。所得税や法人税が増額されれば当然最終の小売価格も高くなる。累進課税的な税率だとすれば生活必需品も嗜好品・贅沢品と同様に高くなることになる。消費者はそれに消費税を上乗せして商品を買うことになる。と言っている。
つまり、企業は税金を払ってはいるが、商品価格として回収しているのです。負担しているのは最終消費者である我々なのです。

次回は、ベーシック・インカムは社会主義 を考えてみます。


ベーシック・インカム | 【2009-05-07(Thu) 15:56:50】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
ベーシック・インカムを考える②
去年から設立に関わっていた『もやいバンク福岡』(NPOバンク)の設立総会が4月18日に行われた。
総会までに、設立趣意書や定款を作ったり、出資規程や融資先の検討など常時10名ほどのメンバーで去年から毎月1・2回は喧々諤々議論をしていた。
当初からやっていたメンバーの喜びはひとしおで、交流会・2次会・3次会と盛り上がって、こちあか鈴木も翌日は二日酔いでの農作業でした。

『もやいバンク福岡』でちょっと休んでいたベーシック・インカムを考える再開
金持ちにも支給するべきなのか?

最近ちょっと驚いたのは、『国境なき医師団』が2004年以降、日本国内で活動している。という現実だ。
『国境なき医師団』というのは、海外の紛争地帯や貧困な国で活動しているものと思っていたら、『山谷』や『あいりん地区』という路上生活者の多い地区でも救済活動をしており、医師団の話によると日本の路上生活者や海外のキャンプ村より環境が悪いところもあるという。

地方で生活している者は、たまにニュースで聞くくらいで、実際に状況を目にすることはない。なかなか実感できないが『国境なき医師団』が介入するというのは、そうとう問題ではなかろうか。


ベーシック・インカムを考えるときに、上記のような路上生活者や不安定な雇用形態(派遣やアルバイト)で雇用されている人や母子家庭を対象として話をすると賛同されやすい。

だが、高額の収入を得ている人や巨額な資産(不動産や預貯金)を所有しているひとについても公平に支給する。という話になると「なぜそんな人にまで支給する必要があるのか」と突込みが入る。

これに対する回答がちょっと難しい。

貨幣経済の中、都市で生きる人々はモレナク社会からお金を要求される。パン一個でも、水一杯でも、お金がないと生きられない。金持ちも貧乏人も、男も女も、老人も子どもも、すべての個人の生きる権利としてベーシック・インカムがある。
というのも、ちょっと説得力に欠ける。

受身的な回答としては、条件を決めること(いくら以上を高額所得者とするのか、いくら以上の資産なのか)が難しい。条件が決まったとしても、それを判定する要員が必要になってくる。グレーゾーンにいる人達は所得をごまかす方法を考え判定する要員は、それを見破る方法を考える。いま、問題になっている生活保護の支給されるべき人が支給されず、余裕の生活を送っているのに偽って支給されているようなことも起こるだろう。

ただ、この回答はやはり本質的な疑問には答えていない。

想像でしかないが、将来ベーシック・インカムが導入されたら、仕事の選択基準・報酬額・労働条件などが大きく変わるだろう。そのときに、今、高額の収入を得ている人が引き続きそれを得ることが出来るか、逆にベーシック・インカムによって救われるかもしれないと思う。
また、資産家についても資産性質にもよるが、今と同じ価値を持たない(下落する、無価値になる)可能性もあると思う。
金持ちがなぜベーシック・インカムを支給されるのかについては、親鸞の悪人正機説のように、これからよく議論する必要があるだろう。

ご意見お待ちしてます。

次回は、財源について考えてみます

ベーシック・インカム | 【2009-04-21(Tue) 23:21:20】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
ベーシック・インカムを考える①
Aさん曰く
「俺は中学しか出とらんけんいい仕事には就かれん。きつい仕事でも汚い仕事でも毎日メシが食えればいい。」
「でも、息子は高校にあげてやりたかったけど、やっぱり無理やな。こんだけ景気が悪いときつい仕事もないけんのう・・・」

Bさん曰く
「そりゃ俺は、親から貰った不動産で生活しとる。とくに働いとらん。」
「相続税はがっぽり取られたし、毎年固定資産税やら所得税をいやちゅうほど払ろうとる」
「公民館もあそこの橋も税金やろ社会貢献はしとるばい」

『働かざるもの食うべからず』という暗黙の了解のなかで、完全雇用という理想が掲げられ国も個人も勤勉に働いてきたが、バブルと不況が繰り返すなかで徐々に完全雇用と社会保障の網の目から落ちてゆく人が増え始めている。

景気対策で何十兆円ものお金が使われようとしている。
今のこの100年に一度といわれる不況を脱すれば、貧困の連鎖や格差、プレカリアートの問題は解決するのか?

そんな中、最近、アンテナに引っかかった『ベーシック・インカム(基本所得)』について考えてみたいと思う。

まず、ベーシック・インカムとは
生活に最低限必要な所得をすべての個人に無条件で支給することによって、労働の自由と無条件な生存権を保障しようというものだ。
ポイントは『すべての個人に』ということと『無条件に』ということになる。

この話をすると半分の人は、ここで席を立ってしまう(笑)
残りの半分の人は、財源は? 怠け者ばかりになる! 社会主義か?などなど反対意見を準備しはじめる。
すこし聞きかじっている人は、理想主義のキチガイ経済学者の机上論だと決め付ける。

ここでいま一度問うべきだ
これまで、何度バブルと不況が繰り返されたか、不況の際にもっともつらい思いをしたのは誰か、バブルの恩恵を最も受けたのは誰か。
『働かざるもの食うべからず』ということわざは、誰に向かって言われているのか。

鈴木@こちあかは、書籍とネットから得た情報から、ベーシック・インカムが『ゆたかな社会』を作る可能性を感じる。

1回では書きおおせないので、次回につづきます

ベーシック・インカム | 【2009-04-02(Thu) 13:23:46】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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こちあか編集部

Author:こちあか編集部
にわか百姓です。
借りた田んぼと畑で少しばかりの米と豆と芋を作っています。

今、興味のあることは、UBI(ユニバーサルベーシックインカム)とSDGs(持続可能な開発目標)。
今みたいに、あくせく働かなくても、みんな豊かに暮らしていた時代があったはずなのに、いまはなんで、こんなに働いているのに苦しいのか、ちょっと立ち止まって考えてみようと

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